COLUMN
2019.08.02
たんぱく質で効率良く痩せる!たんぱく質をダイエット中に積極的に摂取すべき理由
ダイエットのため、カロリーを抑えようと野菜中心の食事にしたり、置き換えダイエット食品を利用したり、様々な工夫をしている方が多いと思います。しかし、カロリーばかりを気にして、栄養のことまでは考えてない、という方もいるのではないでしょうか。ここではダイエット中だからこそ意識して摂りたい栄養素のひとつ、たんぱく質の話をしたいと思います。
1.ダイエットに役立つたんぱく質の働き
1-1.代謝量の維持
1-2.痩せるホルモンの分泌
1-3.食事誘発性熱産生
2.たんぱく質の必要量
3.たんぱく質の上手な摂り方
4.まとめ
1.ダイエットに役立つたんぱく質の働き
1-1.代謝量の維持
食事制限や有酸素運動で体重を落とした場合、脂肪以外にも筋肉まで落ちていることがあります。 何もしていなくても消費するエネルギーの量のことを基礎代謝と呼びますが、筋肉が落ちるとこの基礎代謝まで落ちてしまいます。基礎代謝量が落ちると、ダイエット前よりもエネルギーを消費できなくなり、脂肪を溜め込みやすくなります。そのせいでダイエット前よりも太ってしまうのがリバウンドです。リバウンドを防ぐためには、ダイエット中でも筋肉を落とさずキープする必要があります。その筋肉を作る材料がたんぱく質です。
たんぱく質不足は筋力低下以外にも、髪や爪、肌を弱くさせ、免疫力も低下させます。
「痩せたけどやつれた」
「風邪を引きやすくなった」
という方はたんぱく質の摂取量を見直してみましょう。
1-2.痩せるホルモンの分泌
ダイエット中にイライラして暴飲暴食に走ってしまった、という経験があれば、それはセロトニン不足かもしれません。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれるホルモンで、食欲を安定させてくれる働きもあることから「痩せるホルモン」とも呼ばれています。このホルモンは脳内でも作られるのですが、およそ90%は腸内で作られます。その際原料になるのが「トリプトファン」というアミノ酸で、植物性たんぱく質から摂取するのが良いとされています。
セロトニンは安眠ややる気の維持にも役立つホルモンです。ストレスのたまるダイエット中だからこそ、セロトニンを味方にして快適に過ごしましょう。
1-3.食事誘発性熱産生
摂取した栄養素を分解し消化する際、人の体は熱を発生し、代謝が増えます。その仕組みを食事誘発性熱産生と言います。人が一日に消費するエネルギーの約10%がこの食事誘発性熱産生によって消費されています。
食事誘発性熱産生は、消費する栄養によって量が異なるのですが、最も多くのエネルギーを消費するのがたんぱく質です。例えば糖質を摂取した場合だと約6%のエネルギーが消費されます。脂質だと少し低く、約4%です。これに対し、たんぱく質は約30%ものエネルギーが消費されます。
一日に締める消費量の割合は多くありませんが、同じカロリーの食事をするなら、たんぱく質を多く摂った方がエネルギーは消費されます。また、よく噛むことで食事誘発性熱産生は高くなると言われています。
2.たんぱく質の必要量
1日に摂るべきたんぱく質の量の目安は以下の通りです。
自分の体重(kg)×1=たんぱく質摂取目標量(g)
例えば体重が55kgであれば、1日のたんぱく質摂取目標量は55gになりますが、運動強度によって摂取目標量は変動します。ダイエットのために運動を取り入れている方は、体重×1.2~1.4程度のたんぱく質を摂ると良いでしょう。
3.たんぱく質の上手な摂り方
たんぱく質が多く含まれている食品はどんなものがあるのでしょうか。以下、100g中に含まれるたんぱく質量が多いものをまとめました。
肉類 |
魚介類 |
乳製品・卵 |
大豆製品 |
鶏ささみ 23 |
イワシ丸干し 32.8 |
パルメザンチーズ 44 |
高野豆腐 49.4 |
豚ヒレ肉 22.8 |
まぐろ赤身 26.4 |
脱脂粉乳 34 |
きな粉 35.5 |
鶏むね肉 22.3 |
かつお 25.8 |
プロセスチーズ 22.7 |
湯葉 21.8 |
牛もも肉 21.2 |
鮭 21.7 |
カッテージチーズ 13.3 |
油揚げ 18.6 |
豚もも肉 20.5 |
ぶり 21.4 |
卵(1個) 12.3 |
納豆 16.5 |
(単位g)
ひとつの食品からではなく、様々な食品から摂取するのが良いとされています。また、肉や魚介類、乳製品は部位や種類によっては脂質が高く、高カロリーなものも存在します。肉なら脂身の少ないもの、魚は赤身のものを選び、乳製品は成分表示を見るなど、カロリーが低いものを選ぶようにしましょう。
また、必要なたんぱく質を全てこうした食品から摂るのが難しいこともあるかと思います。例えば単純に60gのたんぱく質を摂ろうとした場合、鶏のささみであれば約300gを食べなければなりません。
そうした食事が難しかったり、計算が面倒だったりした場合、プロテイン飲料が便利です。筋肉が付きすぎてしまうとか、太る、というイメージもあるようですが、ハードな筋トレをしないかぎりはそう簡単に筋肉肥大は起こしませんし、多くのプロテイン飲料は低糖質低脂肪で、カロリーは非常に低く作られています。最近は数多くのプロテインメーカーがあり、味も豊富になってますので、自分のお気に入りを探してみて下さい。
4.まとめ
以上、ダイエットに役立つたんぱく質の話をさせて頂きました。
ダイエットは体重を減らすことだけが目的ではなく、「健康的な体を作る」ことが目的なはず。食事や運動のカロリーといった数字以外にも、食事の質も見直してみれば、より健康的な体を目指せます。たんぱく質を意識してこなかった方は、摂取量を増やすことで疲れにくくなったり、肌がきれいになったり、と体重以外にも嬉しい変化に気づけるかもしれません。